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Koto-Akiko Live 哀しき魅狐は現世に泡沫の夢を見る

Explain

演奏曲の解説

当日演奏する曲の解説紹介を掲載しています。あくまでもKoto-Akikoさん個人の感想&レビューです。


Uminari

海鳴り

17絃と三絃という、珍しい組み合わせの曲です。
三絃は三味線とも言いますが、この曲では平撥平駒で弾きます。ちょっと津軽三味線っぽく聞こえる部分もあるかも? 昔、この曲を弾いた時に、そんな感想をされたお客様がいらっしゃいました。
17絃は、文字通り絃が17本あるお箏で、低音域が出せます。五線譜でいうと、ヘ音記号の更に下のドから始まるのが大抵の曲の調弦です。糸も、普通のお箏と比べるととても太い!

バンドで言えばベースの役割を担う17絃ですが、この曲はそのベースの部分もありつつメロディも奏でます。
そのメロディラインは、作曲者の女性らしい繊細さと、ポップスやロックに通じるカッコよさを併せ持っています。あくまでも、私のイメージですが。
激しいながらも綺麗なメロディラインで、とても気に入っている曲の一つ♪

中間部分に、穏やかな大海のイメージが出てきますが、その前後は激しくうねる大海原のイメージがあり、非常にダイナミックな曲。


Nasuno

那須野

山田流の流祖、山田検校の作曲です。山田だから山田流……なので、生田流は生田検校さんが流祖となっています。

那須野とは地名です。栃木県の那須町に温泉神社、その裏手に殺生石という史跡がありまして、舞台はそこ。
お能や歌舞伎では「殺生石」として有名な演目で、山田検校さんが当時の歌舞伎役者、尾上松禄さんと懇意だったことから、この曲を作ったと言われています。
九尾の狐、玉藻前とも言いますが、妖怪である彼女が主人公。
才色兼備、見目麗しい美女の玉藻前は実は妖狐で、鳥羽上皇の寵愛を受けますが安倍康成(あべのやすなり)に正体を見破られ、那須野の地で討ち取られます。しかし、玉藻前の怨念は殺生石となってこの世に残りました。

…というのが(かなり端折った)あらすじで、能や歌舞伎では、この九尾の狐を退治するところに主題を置いた、大スペクタクル?なお芝居になっています。
が、この「那須野」では、出てくるのは実体のない…つまり幽霊の玉藻前。もう鳥羽上皇(曲中では帝となっています)も、安倍康成もいません。この曲が作曲された江戸時代かもしれません。
そんな現代とも言うべき時代に彼女が現れ、自らの過去を涙に濡れつつ語るという内容で、全体的に哀しい内容のお話です。
この玉藻前の哀しみにテーマを沿えて、ライブのタイトル「哀しき魅狐は現世に泡沫の夢を見る」も、この「那須野」の玉藻前を表現しています。

サイトのTOP画像や、当日配布しますプログラムの表紙を飾るイラストは、私の感じる玉藻前をイメージして描いて頂きました。 サイト上ではチラと表示していますが、小説「那須野挽歌」も同じく、玉藻前の哀しみを主題にしています。

尚、通常の演奏は三味線との合奏ですが、当ライブでは琵琶と共に奏でます。


Mutsuraboshi

六連星

箏と尺八の二重奏曲。「六連星」は「むつらぼし」と読みます。ちょっと詩的な響きですよね♪
六連星は冬の星座「昴」のことで、曲の随所に冬の夜空や星の瞬きを感じられるフレーズがあります。
大きな盛り上がりはありませんが、静かで綺麗な曲なのが気に入っています。

作曲者の長沢勝俊さんは、生涯で119曲の邦楽曲を作曲されました! 2008年に85歳で亡くなられました。最後の作曲は2005年でした。
この曲のようなシンプルな二重奏から、箏四重奏曲、更に和楽器オーケストラとも言うべき弦楽器(箏、三味線、琵琶)と管楽器(尺八、笛)と打楽器の大編成曲まで、様々な曲を作られました。
篳篥や笙が入った曲などもあります。スーパーカブキ「ヤマトタケル」の作曲もされました♪


Gazokushikyo

雅俗四響

作曲者の和田薫さんは、邦楽・洋楽・サントラと多岐に渡る作曲をされています。
TVアニメのサウンドトラックもよく作られていて、最近では「D.Gray-man」、「聖闘士星矢THE LOST CANVAS冥王神話」などなど…。他にもたくさんありますので、興味のある方はhttp://www.kaoru-wada.com/を覗いてみて下さい♪(リンクはしていません)
10年ほど前の作品ですが「犬夜叉」というアニメの曲も作られていて、こちらは日本の戦国時代と現代を行き来する世界のため、音楽にも邦楽器が使われていました。特にこの「雅俗四響」の後半には「犬夜叉」っぽいメロディが出てくるので、ご存知の方は「お♪」と思われるところもあるかと。私が勝手にそう思っているだけですが…。

それぞれの楽器の特徴を出した静寂な前奏から始まり、途中、昔話に出てきそうなのどかなフレーズの部分があり、それが過ぎるとビバ犬夜叉!(と私が勝手に思っている)部分が始まり、おお〜♪と思っている内にカッコよく終わるという…。
ライブのトリは絶対にこの曲で!と考えていたので、こうして演奏出来るのはとても嬉しいです!